私は犬を飼うのは実は初めて。こまがちいみや家にやってきて、かなり振り回された。子犬は、みなそうなのかも知らないけど、噛む!とにかく何でも噛む!
敷物の端っこを噛む。クッションを噛む。おもちゃもあっという間にズタズタ。テーブル、椅子の角っこはボロボロ。私が着てるTシャツの裾も噛む。服も何枚もダメになった。こまと一緒にいる時は、いい服は着られない。そして、私もかなり噛まれた。
きっと構って欲しかったんだろう。家事が片付いて座椅子に座ると、ダッシュでやってきて、私の腕を噛む。遊んであげようとおもちゃを持つと、おもちゃではなく、私の手を目掛けて噛んできた。こまの親は中型犬なので、子犬のこまもそこそこ大きい。噛む力も強い。手に穴が開くんじゃないかと思うほどだった。手や腕は傷だらけ。知らない人が見たら、かなりやばいヤツと思われても仕方ないほどだった。
畳に座ると噛まれるので、私の休憩場所は食卓の椅子になった。ごろーんとお昼寝なんて、とんでもない!
なかばノイローゼ気味になり、他のワンコはどうなんだろうと、犬を飼ってる人と会えば、噛み癖について尋ねまくった。犬飼わなければよかった。って後悔したこともあった。
そのうち落ち着くよー。1才になったら噛まなくなるよー。ワンコ先輩方が言う。本当に??当時の私にはそんな日は永久に来ない気しかしなかった。
噛み癖をどうしたらやめさせられるか、YouTubeや、ネットを調べまくった。プロのアドバイスは色々あったけど、所詮素人の私には真似できるものではなかった。トレーナーにしばらく預けた方がいいのかなぁ。ある人は警察に預けて訓練してもらったらしい。お値段は1ヶ月で8万円…。高すぎるやろ〜!!そして、かわいい子犬時期に1ヶ月も離れる事はできそうもない。
そんなこんなで月日は過ぎたが、1才を迎える頃、ふと気がつくとだいぶん噛み癖も落ち着いていた。相変わらず、敷物の端っこ、コタツ布団などは好物だけど、人間は噛まなくなった。大好きなご主人様が嫌な思いをするということを理解したのだろう。
こまも今年3才。思い出した様にコタツ布団を噛んでる時もあるけど、ダメよ!と言うとピタリとやめる。褒めてもらっておやつが欲しいのか、構って欲しいのかな。子犬の頃が嘘みたいに落ち着いた生活ができる様になってきた。
今では、こまの存在は最高の癒しである。夫婦仲も冷め切ってたけど、自然と会話も増え、こまを連れて一緒に出かけることも増えた。お義父さんにはお昼の散歩を担当してもらってるけど、生活にメリハリ出ていい感じだ。お義母さんが亡くなった寂しさも埋めてくれてるだろう。そして何より、今回息子の件でうつ病になりかけてたダンナが元気を取り戻しつつあるのも、こまの存在が大きい。
こまがちいみや家に来てくれて、本当に良かったと思う。私はこんなに犬がかわいいなんて知らなかった。こまを飼わなければ、犬が居る幸せを知らずに人生終わっていたんだろう。もしそうだったら、なんて勿体無い事だと思う。
こまと会えて本当に良かった。